~といったらありはしない/~といったらありゃしない

意味
「言葉で表せないほど~だ」という意味で驚きや感動などの程度を強調するときに使われます。

例:忙しさといったらありはしない、暑さといったらありはしない、美しいといったらありはしない etc.

接続
N+といったらありはしない/といったらありゃしない/といったらない/ったらない
i-A+といったらありはしない/といったらありゃしない/といったらない/ったらない
Na+といったらありはしない/といったらありゃしない/といったらない/ったらない

i-A+ことといったらない
Na+な+ことといったらない

解説
「言葉で表せないほど~だ」という意味で驚きや感動などの程度を強調するときに使われ、同じ意味でいくつか言い方があります。話し言葉では「~といったらない」は「~ったらない」に、「ありはしない」は「ありゃしない」となります。

今月は忙しい(とい)ったらありゃ(ありは)しない。()は書き言葉
最近は頻繁に地震が起こっていて、恐ろしい(とい)ったらありゃ(ありは)しない。()は書き言葉

補足
「~(とい)ったらありゃ(ありは)しない」はマイナスな評価を言うときだけに使われ、「~(とい)ったらない」はプラス、マイナスのどちらの評価にも使えます。

大好きな彼女と一緒に生活できるなんて、幸せといったらありゃしない。

「幸せ」はプラスの評価なので、「~(とい)ったらありゃ(ありは)しない」は使えません。

大好きな彼女と一緒に生活できるなんて、幸せといったらない。

「~(とい)ったらない」はプラス評価の場合でも使えます。

補足
形容詞の名詞化(例:暑い→暑さ、便利→便利さ)して使われることが多いです。

今月の忙しさといったらありゃしない。
このお店のデザートのおいしさといったらない。

補足
「~といったら(強調)」の文法と似ています。
「AといったらB」で「Aの程度はBだ」と、後件でその程度を表すことが多いですが、「Aといったらない/Aといったらありはしない」は「Aの程度は言葉では表せないほどだ」と後件を必要としません。「~といったら」も後件を省略することもできますが、基本的には省略されません。

N2文法 ~といったら(強調)
意味 驚きや失望や感動などの程度を強く表すときに使われます。 例:忙しさといったら、暑さといったら、美しいことといったら etc….
「言葉で表せないほど~だ」という意味で驚きや感動などの程度を強調するときに使われる。いくつか言い方があるので、一緒に覚えること。「ありは(ありゃ)しない」はマイナスの評価のときだけ使えることにも注意。

対比文法
なし

例文
決勝戦でライバルに負けて、くやしい(とい)ったらありゃしない。

娘と別々に暮らすことになり、寂しい(とい)ったらありゃしない。

彼の部屋は汚い(とい)ったらありゃしない。

新しい携帯は使いにくい(とい)ったらありゃしない。

こんな美味しい料理が食べられるなんて、幸せ(とい)ったらない。